地図作成に絞った作図法をご紹介する前に、地図がそうであるように測定等で得られたデータの表現方法という広い意味での対象データと作図法について一般的に知られている相関関係について触れておきたいと思います。ここでデータと言っているものは定量データを指すものとし、これには点、線及び立体という3種類で分類出来るとされています。この分類を前提とした場合、それぞれの作図法について一般的に言われているものをご紹介します。点データに対しては、作図法として「比例記号図」や「等値線図」などがあげられています。同様に線データでは「ベクター図」や「流線図」などが、立体データでは「カルトグラム(位置関係を崩さずデータ量の多少を大きさで表す)」や「コロプレス図(色分け図)」などがあります。これらの相関関係はデータの種別を基本としており地図の作図法には、もう少し特化した分類の方が適当と考えられており、以下具体的に説明していきたいと思います。このデータとの相関関係は、表現が可能な特性について的を絞ったものとされており、例えば分布特性(対象とする事象個々の位置情報が重要因子)を表したい場合、更に分類した連続特性と不連続特性に細分化してそれぞれ点、面及び立体のデータで分けた場合、連続の点や立体データには「等値線図」、面データには「定性図」が適当とされ、不連続の点データには「位置図」などが、線データでは「ベクター図」、立体データには「コロプレス図」などが適当とされています。ここまでは分布特性に対する作図法を説明してきましたが、そのほか合計特性(個よりは全体の量が重要要素)や流れ・つながりなどの特性(対象地点間の相互関係が重要)さらに関係を示す特性(事象間の因果関係が重要)などデータ特性毎に適した作図法があるので、地図作成を行う際には、対象データの特性によって、強調したい要素をどう表現するかによって適切な作図法を用いることが効果的とされています。

有効に使えば効果倍増の作図法

地図などに利用されている「記号反復図」という作図法があります。もともと地図は、測量や観測衛星、航空機などから収集されたデータをもとに図面と落とし込んでいく一種のデータ表現形式というとらえ方もできます。そこでその表現主体をどうとらえ表現していくかによって各種の作図法が考えられています。そこには作り手が特に強調したいという意思が反映されているものが多くあります。地形図のようにいかに現実という事象を忠実に表現するかにかかっているものもあれば、情報の表現形態としてこの記号反復図のように、点記号と呼ばれるデータ表現記号(記号反復図では、多くは単位値を定めてドットが多く使われています)で「不連続」な分布具合という情報を表現しています。ドットが密のエリアは表現するデータ対象が密集していることがわかり、逆に疎のところは点在若しくは無という事象を表現していることになります。そしてこの作図法では基本的にそのドットの位置で存在する場所を特定する位置情報をも表現していることにもなります。この作図法がもつメリットがあるとともに、場合によっては密集エリアではドットが重畳されているがためにドット数×単位値という数式でそのエリアの全体数量が算出できにくいというデメリットが目立ってしまうことも起こりえます。このようなことから実際に確認可能なドット数から総数を類推する法則なども考えだされていますが、如何せんドット数を数えるという煩雑さは免れません。そこでこのような時ドットの大きさや単位値、分布方法などに工夫が必要になってきます。具体的には、対象図の中での単位値の違いによる密集度合いを事前検証の上単位値を決定するとか、ビジュアル的にその分布具合が読み手に把握しやすいように置き方を工夫する、というようなことが行われています。いずれにしても作図法という表現形態では、読み手(利用者)にいかにわかりやすく適切に情報を伝えていけるかがカギとなることに変わりはありません。