GPS(全地球測位システム)で代表される世界的な位置情報観測システムは、従来から存在していた経度緯度基準や水準基準に加え、電子基準点が追加されたことによる影響が大きいと言われています。一番の貢献とされるのが、いままでの基準点の位置情報は基本的に変わらないとされていた方針が、常に動くものであるという、まさに180度転換とも言えるような変化になるきっかけを作ったことと言ってもいいでしょう。この電子基準点とGNSS(全地球航法衛星システム)の組み合わせにより従来からあった三角点の必要性が一気に見直されることとなってきているというのが実情と言われるようになってきました。電子基準点はGNSS衛星からの電波を受信するアンテナと受信機及びデータ送受信用通信機器が備わった設備であり、24時間365日常時観測を行う、まさにリアルタイムの情報が得られる重要な位置付けとなってきています。2012年現在日本全国で1,240か所整備が進み、またその半数弱の電子基準点では水準測量も兼ねて行われているため、地図作成には欠かせない水平方向の貴重データ収集設備であるとともに、高さへの貢献もされているこれからの基準にふさわしい設備へと変化を遂げているのです。