地図(地形図)の原点といえば、日本では国土地理院発行の地形図ですが、世界的な地図作りの原点を知っておくのも意義あることと言えるでしょう。現在は世界共通体系となる「世界測地系」が存在しています。日本も2002年この体系へ移行しています。日本ではそれ以前から存在していた「日本測地系」があり、ここで水平位置原点として経緯度原点が、また高さの原点として日本水準原点が設けられ世界測地系で規定されている準拠楕円体(中心を地球の重心として定義付けされたもの)と関連付けされています。さらに世界測地系内で日本が構築しているものは「日本測地系2000」と呼ばれるものも存在しており、多少の混乱は免れないところかもしれません。世界測地系では測地基準系という世界での位置基準が「準拠楕円体」をベースとして作られており、世界中の位置をこの準拠楕円体上の位置として経度や緯度、更に高さを表示する、とされています。ところが準拠楕円体も現在のようなGPS(全地球測位システムと略されていますが、現在では主な主要国のシステムも含めた「GNSS(全地球航法衛星システム)が一般的)による地球規模の測量システムが確立されるまでは、各国バラバラの準拠楕円体が存在していたという時期を経て、ようやくGNSS測量によって本来の世界標準となる回転楕円体(GRS楕円体)とすることで一応の統一は図られていったという経緯があります。正確に言えば、それでも各国で使う回転楕円体は異なるものですが、その差は無視できる程度まで追い込まれたものなので実質的な影響はないとされています。ちなみにGNSS測量の基本的な考え方は、既知点と測量点の2点にGNSS用の受信機を設置し両地点間の正確な距離を人工衛星からの電波を受信することで把握するという相対測位とされています。