GPS(全地球測位システム)と当初呼ばれていた世界的な測位システムは、今ではGNSS(全地球航法衛星システム)というのが実情にあった呼び名となっており、まさにGNSS衛星無くして現在の正確な位置情報は得られないとまで言わしめる状況になっています。もちろんそれぞれの機器性能向上もさることながら、どのような配置のGNSS衛星をどのように使って同時観測を行っていけばいいかというノウハウも積み重なって精度向上は増々高まるばかりです。この同時観測という手法は衛星軌道情報補正や、大気条件に伴う修正因子を相殺してくれるというメリットもあります。さらに電波の到達時間測定ばかりでなく、使われる電波の周波数を2種使用することで観測データの補正やさらに衛星の軌道情報にまで使われていると言われています。異なる周波数を使うメリットとして挙げられているのが、電波が通過する地上の電離層による影響をなくすことができることと言われ、一方軌道情報の活用については衛星の位置をより正確に把握できることで測位の精度向上に役立てていると言われています。さらにシステム制御技術の向上により精度向上もさることながら人がかける手間を著しく削減させ24時間の長期観測も可能とするトータル的な改善により得られるデータが、電波の受信基地とされる2点間距離による依存性をも解消してくれるレベルまで到達していると言われています。